Stillbirth

2018年10月10日

インドのデスメタルバンド、Gutslit初来日!超ハードなツアーの感想は?

もう1週間前になるが、再三お伝えしていたGutslitの来日公演が10月5日(金)に西荻窪flatで行われた。
以前書いたように私は見に行けなかった訳だが、twitterを見る限りだと、「すげえ良かった」とか「くそかっこよかった」といった賛辞が並んでいたので、素晴らしいライブだったものと思う。
gutslitメンバー

メンバーがテレビの「Youは何しにニッポンに?」の取材を受けていたという情報もあり、インドのデスメタルバンドの初来日公演にしてTVデビューなんてことにもなるのかもしれない。

GuttedAtBirthTour

そして、ご覧のように毎日のように国境を越えたこの過酷なツアーも10月7日(日)のタイ・バンコク公演で無事終了!
彼らのFacebookにツアーを終えての感想が投稿されていた。

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一緒にツアーしていたドイツのブルータルデスメタルバンド、Stillbirthとの1枚。ベーシストのGurdipはやっぱりターバン姿!

「やったぜ!ついにやり遂げた!
バンコクはこの容赦無く最高で肉体的にはメチャクチャ消耗するツアーの最終地として完璧だ。地球の向こう側からやってきた最高の仲間、Stillbirthと一緒じゃなかたらできなかったかもしれない。
俺たちは泣いているんじゃない。お前たちが泣いているんだ。
16日間で、11の国で13回のショー。
俺たちはやってきて、ぶちかまして、成し遂げた!ライブに来てくれたり、グッズを買ってくれたりしたみんなにお礼を言うよ。」
(その後、肉屋がどうしたとか書いてあるけど、タイマッサージ以外は何言ってるんだか分かんねえ)
とのこと。 

よくもまあこんなに激しい音楽なのにこんなにタイトなスケジュールでツアーを組んだものだと思っていたけど、やっぱりキツかったのね。

インドのデスメタルのレベルの高さは何度も書いている通り。
次に来日するとしたら、キャッチーでインド的な要素も多く、ヨーロッパツアーの経験もあるDemonic Ressurectionあたりか。
北東部にもレベルの高いバンドが多く、以前インタビューに協力してくれたThird SovereignSacred Secrecyもぜひ見てみたい。 

引き続きインドのエクストリーム・メタルには注目していきたいと思います!
では。 

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「軽刈田 凡平(かるかった ぼんべい)のアッチャーインディア 読んだり聞いたり考えたり」

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goshimasayama18 at 21:40|PermalinkComments(0)

2018年09月19日

本当に来日!インドのデスメタルバンドGutslit!

以前、ムンバイのデスメタルバンドGutslitが来日公演を計画しているという記事を書いたのを覚えているだろうか。
調べてみたら、今年の4月30日のことだった。

Gutslitは、最新アルバムAmputheatreが2017年のRolling Stone Indiaが選ぶアルバムベスト6に選ばれたインド屈指の実力派ブルータルデスメタルバンドだ。
いつも黒ターバンでキメているベーシストのGurdip Singh Narangが中心メンバーを務めている。
gutslitメンバー

そのときの計画だと、彼らの公演は休み無しでほぼ毎日違う国を回るという、彼らの音楽同様に超ハードかつヘヴィーなスケジュールで、しかもツアーの資金はこれからクラウドファンディングで調達するという無計画っぷり。
前回の記事を書いた時点では、まだクラウドファンディングは目標の1割程度しか集まっておらず、その後も遅々として資金集めは進んでいないようだった。
私は、彼らのこの見切り発車かつ出たとこ勝負なツアー計画に非常に心を動かされながらも、ああ、今回彼らが日本に来てくれることは無いのかもしれないな、と心のどこかで思っていた。

これがそのときに掲載したツアーのフライヤーとスケジュールで、これを見ればいくらなんでもムチャなスケジュールであることが分かるだろう。
GutslitTour

21st September Friday - DUBAI 
22nd September Saturday - TBA
23rd September Sunday - MUMBAI, INDIA
24th September Monday - DELHI, INDIA
25th September Tuesday - NEPAL
27th September Thursday - CAMBODIA
28th September Friday - Ho Chi Minh, VIETNAM
29th September Saturday - TBA 
30th September Sunday - TBA 
1st October Monday - TBA 
2nd October Tuesday - Manila, THE PHILIPPINES
3rd October Wednesday - Cebu, THE PHILIPPINES
4th October Thursday - TAIWAN
5th October Friday - Tokyo, JAPAN
6th October Saturday - SOUTH KOREA 
7th October Sunday - Bangkok, THAILAND
 
これ、ライブしないで普通に回るだけでも、相当ぐったりするような行程だ。
まして、連日、この地球上で最も激しい音楽であるデスメタルの演奏を各地で繰り広げながらツアーするなんて、完全に自殺行為なんじゃないだろうか。

フライヤーを見ていただくと分かるとおり、この東アジアツアーは、かつてGutslitと一緒にヨーロッパをツアーしたことがあるドイツのデスメタルバンドStillbirthとのスプリットツアーという形態になっている。
たとえ計画倒れに終わってしまうとしても、遠く離れた国でエクストリームメタルを愛し奏でる2つのバンドが、東アジアの同好の士に自分たちの音楽を届けるべく、こんなムチャクチャなツアーを企画していると考えると、なんだかちょっと胸が熱くなるのも確かなのだった。
でも、いくらなんでもこりゃさすがに無理。
金も体力も続くわけがないって。
来日公演の会場決定!みたいな続報を書くこともなく、このまま忘れ去られてゆくだろうなあ、と思っていた。

実際、インド人の音楽ジャーナリストも、当時こんな見切り発車の計画を行う彼らに呆れ果てていて、「面白いじゃん、これぞロックンロール」みたいなことを言っていた私は「そうは言っても、ツアーを信じてなけなしのお金をクラウドファンディングにつぎ込む真剣なファンのことを考えてみたら、こんなことすべきじゃないって」とたしなめられたものだった。

ところがだ。

Gutslitさん、本当にごめんなさい。
ちょっとナメていたのかもしれません。
あなたの誠実さを疑っていた私が間違っていました。

彼らの来日公演が本当に決まりました。
これが証拠のフライヤーです。
gutslit来日

例によって触ったらケガしそうなトゲトゲしたロゴは読めないが、日本のデスメタルバンドWorld End ManとStrangulationの共同企画によるライブイベントで、彼らとInfested Malignancyが日本からGutslitとStillbirthを迎え撃つ。

場所は西荻窪flat
小さなライブハウスみたいだけど、会場の大きさの問題じゃねえんだ!
日本のエクストリームメタルバンドとしては、兀突骨とDefieledがインドツアーを成功させているが、インドのメタルバンドの来日はおそらく初めて!
記念すべきインディアンメタル初来日公演というわけなのです!

ちなみに最新のツアースケジュールをチェックしてみたところ、多少の変更はあったようで、ツアー前半では9/27のカンボジア、9/29〜10/1までの未決定だったところはキャンセルになったようだ。
ツアー後半でもフィリピンは結局10/3のマニラ公演だけになり、日本の翌日10/6の韓国公演もキャンセルになった模様。
でもよかったよ。これくらいじゃないと本当に死んじゃうよ。
デスメタルってそういう意味じゃないから。

とはいえ、日本公演はフィリピン、台湾と続く3カ国3日連続公演の3日目!
疲労困憊であろう彼らがどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、Gutslitの命がけのライブを見逃すな!

と、力を込めてみたところで水を差すようでなんなんですが、FacebookでGutslitが作っているイベントページによると、どうもここ日本のライブだけ、明らかに興味を持ってる人が少ないみたいなんですな。
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日本以外だと台湾も少ないけど、この2カ国って、メタルシーンがわりと内向きなんだろうか。

遠路はるばる来ていただくのに、これじゃあさすがに申し訳ない。
せっかくのインドのメタルバンドの初来日公演、ぜひみなさんで盛り上げて行きたいところです。

じゃあ当然お前も行くんだよな、という声が聞こえてきそうだけど、じつはその日は私、仕事でどうしても職場に貼り付いていなければならない用事があり…モゴモゴ(本当)。

大変残念なことに、涙を飲んで参戦保留。
くーっ、久しぶりに暴れたかった!
どなたか行かれる(あるいはイカレる)人がいらっしゃったら、ぜひレポートをお待ちしています!

以上、軽刈田 凡平でした。

goshimasayama18 at 16:37|PermalinkComments(0)