天才

2018年05月21日

説明不要!新世代の天才!Rhythm Shaw他若き才能たち!

インドのコンテンポラリー・ミュージックを聴いているといろいろな意味で驚かされることが多いのだけど、その驚きは大きく分けて2つの種類に分けられる。
ひとつ目は「さすがインド!こんなふうにインドの要素を入れてきたか!」っていうタイプのもの。
今まで紹介してきた中だと、Brodha VとかAnand Bhaskar Collectiveなんかがこれにあたる。
二つ目は「国籍とか関係なく、単純にスゲエ!」というタイプのもの。
インドのデスメタルポストロックのレベルの高さは今まで紹介してきた通りだ。
今回紹介するのは典型的な後者!
インドの若手凄腕ミュージシャンを紹介します。

最初に紹介するのはウエストベンガル州コルカタ出身、若干 22歳のギタリスト、その名もRhythm Shaw.
まずはそのプレイを聴いてみてください。


この若さにしてアコギもエレキも信じられない上手さ!
しかも凄いのはこれだけではない。
ギタリストと紹介したけど彼は実はマルチプレイヤーで、一人で全パートをプレイしているセッションなんかも凄い(ドラムだけはサンプリングパッドを叩いているが)。


彼のプロフィールを見てみると、影響を受けたミュージシャンとしてスティーヴ・ヴァイらと並んでNepal Shawという名前が出てくるが、調べてみたところこれは彼のお父さんらしく、幼少期からタブラをはじめとする各種楽器の英才教育を受けてきたようだ。
わずか11歳のときのタブラの演奏の様子がこれ。
地元のテレビ番組に出た時の映像で、演奏は25秒くらいから。スゲー!


こっちはお父さんとの共演! 
最初は古典的なスタイルで叩いているが、後半でお父さんのギターがスタイルを変えると、それに合わせていろんな叩き方を披露する器用さもすでに身につけている!
ギターとベースとキーボードだけでも十分びっくりなのに、そこに古典のセンスや技量が入ってくるともう誰も太刀打ちできない領域だ。
あとどうでもいいけど、小さい頃からRhythmと名乗っているところを見ると、どうやらリズムって本名(!)みたい。お父さんのネパールっていう国名が名前なのもびっくりしたけど(インドだと自然な名前なんだろうか)、珍名親子か。

他にもインドの若手天才プレイヤーは数多く、例えば若干21歳のベーシストMohini Dey.


スティーヴ・ヴァイとの共演も(演奏は1:00あたりから)!

こちらは24歳のフィンガースタイル・ギター(とこういうのを言うらしい)の気鋭Manan Gupta.


ニューアルバムでは歌も披露。インドのラウル・ミドンか。

彼らはいずれもプレイヤーとしては超一級品だが、その高すぎる技量ゆえに、テクニックばかりに耳を奪われてしまって、表現者・アーティストとしての評価には少し時間がかかるかもしれない。
ただいずれにせよ、彼らが若くしてその類い稀な才能を開花させていることに疑いの余地はない。
ふと思ったけど、タブラの超大御所ザキール・フセインのお父さんもまたタブラ・プレイヤーだし、シタールのシャンカール一家も然りだし、インドって子どもの頃からの音楽英才教育の伝統があるのかもしれないね。
それが古典音楽のみならず、現代音楽の世界にも広がってきているとも考えられる。
そのうちIT産業がそうなったみたいに、世界の音楽シーンのバックミュージシャンがほとんどインド人なんてことになるのかも。

それでは今日はこのへんで!

goshimasayama18 at 00:14|PermalinkComments(0)