2018年09月

2018年09月29日

ケララ州の良質英国風フォーク・ポップ! When Chai Met Toast

こんにちは、軽刈田 凡平です。
今回紹介するのは、先日、ニューEP"Believe"を発売したばかりのケララ州コチ出身の4人組アコースティックロックバンド、その名もWhen Chai Met Toast!

彼らのBandcampのプロフィールによると、この素敵なバンド名はどうやら"When four Indian boys meet English folk"という意味の様子。
ではさっそく、彼らの新曲、"Believe".

彼らは2014年にギター、バンジョーを担当するAchyut Jaigopalとヴォーカル/ギターのAshwin Gopakumarの二人組として結成され、その後、キーボードのPalee FrancisとドラムのPai Saileshを加えて4人編成のバンドとなった。
サウンドだけ聴くとインドのバンドだと分からないようなサウンドがとても印象的だが、実際に彼らの高品質なポップミュージックは国際的な評価も高く、すでに日本のウェブサイトでも紹介されている
サウンドもクオリティーが高いが、映像もとても美しく、昨今のインドのミュージックビデオのレベルの高さを感じさせる出来だ。

お気に入りのバンドとしてMumford and SonsやLumineersのようなバンドを挙げている彼ら。
少し前のアルバムでは、よりイギリスっぽいサウンドを聴かせてくれている。

ゴキゲンなバンジョーが印象的な、彼らの英国フォーク愛が伝わってくるような楽曲だ。

若手とは思えない洗練されたサウンドを聴かせてくれる彼らだが、まだ決して長くはないその活動期間がずっと順調だったわけではない。
2015年にはAshwinのアメリカへの引越しによってバンドは活動休止状態となり、その間Achyutは一時期カルナータカ州出身の伝統音楽的ポップシンガー、Raghu Dixitのツアーに参加していた。
しかし自分たちの音楽を表現したい情熱には抗えなかったのか、Achyutのツアーの終了とAshwinの帰国にともない、彼らはWhen Chai Met Toastとしての活動を再開。
今回はPaleeとPaiを加えた4人組としての再始動となり、ますますその評価を高めていった。

2017年に発表されたアルバムから、"Beautiful World"


同じアルバムから、Rolling Stone Indiaの2017年度ベストミュージックビデオ第9位に選ばれた曲、"Fight"
 
この曲ではよりロック色が強いサウンドを聴かせてくれているが、いずれにしてもインドのバンドらしさを全く感じさせないポップチューンだ。

その後も彼らの国際的な評価は高まるばかりで、つい先ごろも彼らのFacebookではニューEPからの楽曲"Khoj"がAppleのチャートにランクインしたことが喜びとともに報告されていたばかりだ。
スクリーンショット 2018-09-25 23.09.30


ここで、そんな彼らの出身地であるケララ州を少しだけ紹介したい。

彼らの出身地ケララは、マラヤラム語を公用語とするインド最南部の州で、彼らの出身地コチは大航海時代から栄える歴史ある港町だ。
キリスト教徒(カトリック)が多い州として知られ、その割合は州の人口の20%にのぼる(インド全体ではクリスチャンの割合は2%程度)。
Kerala_map

伝統的に州議会で力を持っていた共産党系の政党が教育や富の分配に力を入れ、低いGDPにもかかわらずインド全国の中で最も高い識字率(94%)、最も長い平均寿命(77歳)、最も低い人口増加率(3.4%)を達成しており、その政策は「ケララ・モデル」として高く評価されている。

ムンバイやデリー、バンガロールのような大都市もなければ、人口規模もそこまで大きくはない州だが、このような背景からか良質なミュージシャン、とくにロックバンドを数多く排出している。
80年代から活躍しているMotherjane, 13AD(現Ground Zero)をはじめ、Downtroddence, Chaos, Rocazaurusのようなヘヴィーメタル勢や、Avial, Agam, Thaikkudam Bridgeのようなマラヤラム語ヴォーカルのインドフュージョンロックなど、興味深いバンドが非常に多いので、改めて紹介する機会を持ちたい。

ちなみにケララ州を始めとするインド南部では、紅茶よりもコーヒーが好まれており、Facebookのプロフィールによると、Chaiの名を冠したバンド名にもかかわらず、彼らもチャイではなくコーヒーを飲んでいるとのこと。
どっちにしても、チャイのスパイシーさを全く感じさせないバンドのWhen Chai Met Toastでした。

それでは今日はこのへんで!

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goshimasayama18 at 13:29|PermalinkComments(0)インドのロック 

2018年09月24日

インドのインディーズシーンの歴史その6 フュージョン・エレクトロニカの先駆け Talvin Singh

VH1INDIAによるインドのインディー100曲
VH1 Sound Nationが選んだインドのインディーズミュージックを作ったアーティスト72組を時代順に巡る旅の第6弾。
ここまで、インドの国内のアーティストが海外の流行の模倣から、少しずつオリジナリティーを獲得してゆく過程と、海外在住のインド系アーティストが欧米の音楽にインドのサウンドやリズムを取り入れることで、世界的な人気を獲得してゆくさまを見てきた。

今回紹介するのは、再び海外のインド系アーティスト、Talvin Singhが1998年に発売したアルバム「OK」。
彼がここで表現しているサウンドは、今日まで行われてきたインドのルーツと流行のサウンドが融合されてきた数多くの試みの中でも、ひとつの到達点とも言えるものだ。

Talvin Singhは、前々回にお届けしたのApache Indianに続いて、90年代の音楽シーンに馴染んでいた人には懐かしい名前のはず。
当時、インドにはまっていた学生だった私は「インド好きなの?Talvin Singh聴いた?超かっこいいよ」とこの曲が入っているアルバムを先輩に教えてもらった記憶がある。

Talvin Singhは1970年にロンドンで生まれたインド系イギリス人。
イギリス国籍とはいえ、文化的ルーツを大事にする家庭に育ったようで、幼少期からタブラに親しみ、16歳でパンジャーブ派のタブラを学びにインドに2年間の留学をした。
古典音楽を本格的に学んだTalvinだが、しかし彼はそのまま古典音楽の世界の中で生きることを選ばなかった。
彼は当時イギリスやカナダの南アジア系移民の間で勃興してきていた、電子音楽と伝統音楽をミクスチャーしたジャンル、「エイジアン・アンダーグラウンド」のシーンの中で、めきめきと頭角を現してゆく。
1991年にはニューウェーブバンドのSiouxsie and The Bansheesのメンバーとして"Kiss Them for Me"のレコーディングとその後のツアーに参加。

93年にはBjorkのアルバム「Debut」にパーカッショニストとして参加するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を始める。

90年代も後半に入る頃になると、パンク/ダブ/レゲエのジャンルではAsian Dub Foundationらの台頭もあり、インド系サウンドは「どこか垢抜けないダンスミュージック」から、一躍時代の最先端に躍り出ることになった。
当時インドをバックパッカーとして旅していた私は、電気などのインフラの整備もままならず、抜け目がないけどまだまだ朴訥としたインド国内のインド人と、垢抜けたサウンドを奏でる在外インド系移民たちがどうしても繋がらず、呆然としてしまったのを覚えている。
(今日では、インド国内と在外アーティストのサウンドの差は、こと電子音楽に関して言えばほぼ完全に縮まったと言える)

そんな時代背景のなか、Talvinが98年に発売した記念碑的なソロデビューアルバムが「OK」だ。
例のランキングで紹介されているのはそのタイトルトラック。
前置きが長くなりましたが、聴いてみましょう。 

聴いていただいて分かる通り、謎の沖縄テイストのある楽曲で、コーラスはなんとネーネーズ!
当時聴いたときには、アルバム全体の無国籍感の中でさして気にも留めていなかったのだけど、まさかインドのインディー音楽の歴史を辿るなかで日本の、それも沖縄のアーティストに出会うことになるとは思わなかった。
この曲ではアジアごった煮的なお祭り風サウンドを聴かせているが、アルバム全体はかなり二枚目風な質感に仕上がっていて、例えば2曲めの"Butterfly"はこんな感じ。

こうやって聴くと、タブラの細かくタイトなリズムがドラムンベースに、浮遊感のあるバーンスリー(横笛)とシタールがトリップホップにそれぞれ似た質感を持っており、Talvin Singhのインド由来のサウンドが90年代のクラブカルチャーが持っていた空気感に激しく呼応していたということが改めて分かる。

在英インド系移民によって、インドの伝統音楽と時代の最先端のサウンドが、ちょうど90年代後半に出会うことになったというわけだ。
もちろん、単なる時代のせいというだけではなく、そこにTalvin Singh個人の類稀なセンスが働いていたことは言うまでもない。

その後のTalvin.
2011年にシタール奏者のNiladri Kumarと発表した"Together"では、インド古典音楽にダブ的な手法を取り入れることで近未来的な質感を与えることに成功している。
 

日本のタブラ奏者、Asa-Chang&巡礼による「12節」のRemixを手掛けたりもしている。
 

インドのインディーズ音楽史を紐解くこのシリーズ、第6回目にしていきなり時代の最先端に躍り出てしまったが、果たしてこの先どうなるのか?
乞うご期待を!

 

2018年09月20日

STUDIO VOICE Vol.413 いまアジアから生まれる音楽 (少しだけ執筆)

ども、軽刈田 凡平(かるかった・ぼんべい)です。
本日発売のSTUDIO VOICE Vol.413「いまアジアから生まれる音楽」特集号にインドのオススメフェス、クラブ、注目レーベル情報を提供させてもらいました。(pp.171-179)
StudioVoice413
今号のSTUDIO VOICEは、タイトルの通り1冊まるごと現在のアジアの音楽特集。
アジア各国のシーンのいちばんとんがったところがいったいどうなっているのかという記事が満載で、これが全ページどこを読んでも面白い大充実の内容。
音楽好きだったら、この1冊を片手にいろんな音楽を検索して過ごすだけで、1ヶ月くらいは充実した生活が送れるんじゃないかと思います。

なんだかんだいっても世界中のトレンドをリードする欧米とは、物理的にも文化的にも距離のあるアジアのシーン。
そこで活躍するアーティストたちは大きく分けて2つのタイプの大別される。

最近アジアでもすっかり珍しくなくなったのが、欧米との地理的・文化的な距離に関係なく、我が道を行きながら最先端の音楽を作り続けるタイプのアーティストたち。 
彼らは口を揃えてこう言う。
地理的な情報格差がほとんどなくなったこの時代に「アジアの音楽」なんて括ることにいったいどんな意味があるのかい?と。

一方で、アジアならではの独自の文化や社会に否応なしに(あるいは、なかば選択的に)どっぷりと浸かり、その中で伝統と現代をミクスチュアして、世界中のどこにもない音楽をクリエイトしてゆくアーティストたち。

今回の特集の中では、インドに関する記事では田口悟史さんという方が最近拠点をバンガロールからムンバイに移したエレクトロニカ・アーティストのMonsoonsirenに取材した記事がとても秀逸。
いま挙げた2つの例では前者にカテゴライズされるはずの彼は、最先端の音楽を奏でながらも、地元のシーンや伝統的なコミュニティーからは隔絶して暮らす、ある種孤独なアーティストでもある。
海外旅行をすれば楽しいが、それでも彼にとって外国はしょせん異国であって、ホームと感じるのはインドであるという事実。

彼の抱える断絶と帰属意識はそのまま21世紀のインドやアジアの(いや、ひょっとしたら世界中の)アーティストの一典型として捉えることができるものだろう。
このブログで取り上げたアーティストでは、大都市ではなく後進地帯のアーティストではあるがラッパーのTre Essなんかにも通じる感覚があるように思う。

もちろん、こうしたアーティストこそがインドやアジアの典型的な代表格かといえばそういうわけでもなく、逆に地元愛どっぷりのラージャスタンのラッパーJ19 Squadのようなアーティストたちまで、ジャンルごとに多様なスタンスとスタイルのアーティストがいて、インドの(アジアの)シーンを形作っているというわけだ。
また地域ごとに異なる固有の歴史や欧米の文化との距離感が、シーンごとの面白さを形成している。
そして大事なのは、どのシーンもまだまだ熱くて発展途上だということ。

今回のSTUDIO VOICEでは他にもインドのデスメタルに注目した記事なんかもあり、なかなか好事家の少ないインドの音楽シーンに関して、自分と似たようなところに着目している人がいると分かったのもうれしかった。

みなさんもぜひご一読を! 

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goshimasayama18 at 22:54|PermalinkComments(0)インドよもやま話 | インド本

2018年09月19日

本当に来日!インドのデスメタルバンドGutslit!

以前、ムンバイのデスメタルバンドGutslitが来日公演を計画しているという記事を書いたのを覚えているだろうか。
調べてみたら、今年の4月30日のことだった。

Gutslitは、最新アルバムAmputheatreが2017年のRolling Stone Indiaが選ぶアルバムベスト6に選ばれたインド屈指の実力派ブルータルデスメタルバンドだ。
いつも黒ターバンでキメているベーシストのGurdip Singh Narangが中心メンバーを務めている。
gutslitメンバー

そのときの計画だと、彼らの公演は休み無しでほぼ毎日違う国を回るという、彼らの音楽同様に超ハードかつヘヴィーなスケジュールで、しかもツアーの資金はこれからクラウドファンディングで調達するという無計画っぷり。
前回の記事を書いた時点では、まだクラウドファンディングは目標の1割程度しか集まっておらず、その後も遅々として資金集めは進んでいないようだった。
私は、彼らのこの見切り発車かつ出たとこ勝負なツアー計画に非常に心を動かされながらも、ああ、今回彼らが日本に来てくれることは無いのかもしれないな、と心のどこかで思っていた。

これがそのときに掲載したツアーのフライヤーとスケジュールで、これを見ればいくらなんでもムチャなスケジュールであることが分かるだろう。
GutslitTour

21st September Friday - DUBAI 
22nd September Saturday - TBA
23rd September Sunday - MUMBAI, INDIA
24th September Monday - DELHI, INDIA
25th September Tuesday - NEPAL
27th September Thursday - CAMBODIA
28th September Friday - Ho Chi Minh, VIETNAM
29th September Saturday - TBA 
30th September Sunday - TBA 
1st October Monday - TBA 
2nd October Tuesday - Manila, THE PHILIPPINES
3rd October Wednesday - Cebu, THE PHILIPPINES
4th October Thursday - TAIWAN
5th October Friday - Tokyo, JAPAN
6th October Saturday - SOUTH KOREA 
7th October Sunday - Bangkok, THAILAND
 
これ、ライブしないで普通に回るだけでも、相当ぐったりするような行程だ。
まして、連日、この地球上で最も激しい音楽であるデスメタルの演奏を各地で繰り広げながらツアーするなんて、完全に自殺行為なんじゃないだろうか。

フライヤーを見ていただくと分かるとおり、この東アジアツアーは、かつてGutslitと一緒にヨーロッパをツアーしたことがあるドイツのデスメタルバンドStillbirthとのスプリットツアーという形態になっている。
たとえ計画倒れに終わってしまうとしても、遠く離れた国でエクストリームメタルを愛し奏でる2つのバンドが、東アジアの同好の士に自分たちの音楽を届けるべく、こんなムチャクチャなツアーを企画していると考えると、なんだかちょっと胸が熱くなるのも確かなのだった。
でも、いくらなんでもこりゃさすがに無理。
金も体力も続くわけがないって。
来日公演の会場決定!みたいな続報を書くこともなく、このまま忘れ去られてゆくだろうなあ、と思っていた。

実際、インド人の音楽ジャーナリストも、当時こんな見切り発車の計画を行う彼らに呆れ果てていて、「面白いじゃん、これぞロックンロール」みたいなことを言っていた私は「そうは言っても、ツアーを信じてなけなしのお金をクラウドファンディングにつぎ込む真剣なファンのことを考えてみたら、こんなことすべきじゃないって」とたしなめられたものだった。

ところがだ。

Gutslitさん、本当にごめんなさい。
ちょっとナメていたのかもしれません。
あなたの誠実さを疑っていた私が間違っていました。

彼らの来日公演が本当に決まりました。
これが証拠のフライヤーです。
gutslit来日

例によって触ったらケガしそうなトゲトゲしたロゴは読めないが、日本のデスメタルバンドWorld End ManとStrangulationの共同企画によるライブイベントで、彼らとInfested Malignancyが日本からGutslitとStillbirthを迎え撃つ。

場所は西荻窪flat
小さなライブハウスみたいだけど、会場の大きさの問題じゃねえんだ!
日本のエクストリームメタルバンドとしては、兀突骨とDefieledがインドツアーを成功させているが、インドのメタルバンドの来日はおそらく初めて!
記念すべきインディアンメタル初来日公演というわけなのです!

ちなみに最新のツアースケジュールをチェックしてみたところ、多少の変更はあったようで、ツアー前半では9/27のカンボジア、9/29〜10/1までの未決定だったところはキャンセルになったようだ。
ツアー後半でもフィリピンは結局10/3のマニラ公演だけになり、日本の翌日10/6の韓国公演もキャンセルになった模様。
でもよかったよ。これくらいじゃないと本当に死んじゃうよ。
デスメタルってそういう意味じゃないから。

とはいえ、日本公演はフィリピン、台湾と続く3カ国3日連続公演の3日目!
疲労困憊であろう彼らがどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、Gutslitの命がけのライブを見逃すな!

と、力を込めてみたところで水を差すようでなんなんですが、FacebookでGutslitが作っているイベントページによると、どうもここ日本のライブだけ、明らかに興味を持ってる人が少ないみたいなんですな。
スクリーンショット 2018-09-20 0.04.24
スクリーンショット 2018-09-20 0.05.15
日本以外だと台湾も少ないけど、この2カ国って、メタルシーンがわりと内向きなんだろうか。

遠路はるばる来ていただくのに、これじゃあさすがに申し訳ない。
せっかくのインドのメタルバンドの初来日公演、ぜひみなさんで盛り上げて行きたいところです。

じゃあ当然お前も行くんだよな、という声が聞こえてきそうだけど、じつはその日は私、仕事でどうしても職場に貼り付いていなければならない用事があり…モゴモゴ(本当)。

大変残念なことに、涙を飲んで参戦保留。
くーっ、久しぶりに暴れたかった!
どなたか行かれる(あるいはイカレる)人がいらっしゃったら、ぜひレポートをお待ちしています!

以上、軽刈田 凡平でした。

2018年09月14日

日本の文化に影響を受けたインド人アーティスト! ロックバンド編 Kraken

先日、日本のサブカルチャーからの影響を受けたエレクトロニカ・アーティストとして、宮崎駿のアニメなどからインスパイアされたKomorebiと、カルト・ムービー「鉄男」からタイトルを取ったトラックをリリースしたHybrid Protokolを紹介した。

今回は、ジャパニーズ・カルチャーの影響を受けたアーティスト、ロックバンド編!
彼らの日本のサブカルチャーへの驚くべき愛情を心して読むべし。

そのバンドの名前はKraken。
2014年に結成された6人組のデリーのロックバンドだ。
このブログの熱心な読者の方なら、彼らがRolling Stone Indiaが選ぶ2017年のベストアルバムの第7位に選ばれていたのを覚えているかもしれない。
彼らがどれだけ日本に影響を受けているかは、フライヤーやウェブサイトを見ていただければ一目瞭然!

まずこれがファーストアルバムのウェブ告知。
lushbykraken
箸としゃもじは分かるけど、まるいのはピザ?

続いて最近のツアーのフライヤー。
Krakenフライヤー
お坊さんが「こんなのプログレじゃないぜ」って言ってる。サポートのポストハードコア/マスロックのバンド名、Haiku Like Imaginationというのにも注目。彼らも日本文化の影響を受けてるんだろうか。

 北東部ツアーのフライヤーはこんな感じ。
Krakenフライヤー2

これ、全てインドのバンドがインド国内向けに作ってるチラシです。
五重塔、着物、寿司っていう伝統的な要素に、缶ジュースや公衆電話、カタカナ表記、といかにも「外国人から見た日本」的なテイストだけど、日本文化というとアニメやマンガのイメージが非常に強いインドで、伝統や食文化にまで目配りができているというのはなかなかの日本通ぶりと言える。

バンドの中心メンバーのギタリスト、Moses Koulは実際に日本に一人旅に来たこともあるようで、日本のカルチャーに大きな影響を受けているという(詳細は後述)。

そんな彼らのサウンドをさっそく聴いてみましょう。
2017年にリリースされた彼らのファーストアルバム"Lush"から、"Yooo! It's ALetter From Koi Fish"

"Koi Fish"は魚の鯉のことのようで、「ヨ〜!俺の鯉からの手紙だ!」という日本語表記に脱力するが、これは「恋」と「鯉」がかかっているのかな?
歌詞をみると一応ラブソングのようだし。
バッキングでも派手に動き回るギターや、ハードコアっぽいシャウトが入りつつも、それが暴力性の表現ではなくグルーヴ感を促進するように使われているところなど、日本の音楽専門学校のESP出身のバンドみたいな雰囲気だ(分かるかなあ)。
ビデオもローバジェットで作られているようだけど、日本旅行のお土産なのかな?が並んでいて、ここでも彼らの日本愛が感じられる。

"Bouncy Bouncy Ooh Such A Good Time"

タイトルの訳は「ワクワク楽しいなあ〜」だって。ビデオはジブリの森かな。

"What Will Be, Will Be, Promise Me Kawaii Tea"

今度は「なるようになる、可愛いお茶を約束してくれ」とのこと。
またしても日本の日常を切り取ったビデオと激しいロックが不思議な雰囲気を醸し出している。

なんだか曲調も日本のアニメ(戦うようなやつ)の主題歌っぽく聴こえるが、いったい彼らはどんな日本文化に影響を受けてきたのか。
SNSを通していくつかの質問をしてみました。
最初の質問は、日本の文化にいつ、どんなふうに影響を受けたのかということ。

Kraken 「まず、俺たちの音楽を日本に広める機会を提供してくれてありがとう。日本は大好きで、深い影響を受けた国なんだ。いつ、どんなふうに日本の豊かな文化から影響を受けたかを答えるよ。俺たちのギタリストMoses Koulは十代のときに映画やアートを通して日本の音楽を発見したんだ。 
それで、日本のジャズ・アーティストたちにのめり込んでいた。同じ頃に、たくさんの映画やアートやアニメがインドに入ってきて、インドでも日本文化にもっと深く知ることができるようになった。つまり、 日本のメジャーな輸出文化であるアニメとかJ-Pop以外のものにも触れられるようになったってことだよ。俺たちは、日本のアートの歴史の中で、日本がどうやって西洋文化を受け入れて、そこに独自の要素を加えていったのかを知ることができた。
例えば、すごく日本的に聞こえるメロディーラインってあるよね。それは、そういう音を奏でるミュージシャンたちが、欧米よりも日本のアーティストにより親しんでいるからそういう曲調になるんだってこととかね。
俺たちのキーボーディストのReuben Dasは自作のアニメやマンガにも情熱を注いでいて、これは俺たちが日本のアートや音楽、文化に触れながら育ってきたことを表すアウトプットになっているんだ。
俺たちは日本の映画、アート、音楽にすごくリスペクトと憧れを感じている。子どもの頃から日本の美しい文化にインスパイアされ、影響を受けて育ってきたからこういうことをしているってわけさ。
日本でツアーをして、俺たちの音楽をプレイするのが夢なんだよ。今すぐにでも叶えたいと思っている。そのためにとにかくがんばっているのさ」

ありがとう。
そんなふうに言ってもらえて日本人としてうれしいよ。
それにしても、影響を受けたのが日本のジャズというのは意外だった。
影響を受けた日本のミュージシャンや映画などを具体的に聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

Kraken「俺たちがインスパイアされたり影響を受けたミュージシャンの名前をいくつか挙げると、上原ひろみ、山下洋輔トリオ、きゃりーぱみゅぱみゅ、菊池雅章、Uyama Hirotoだな。それとは別に、日本のヒップホップにも深い影響を受けていて、何人か名前を挙げるとなると、Nujabes、Ken the 390、Gomess。
俺たちが大きく影響を受けた映画監督は、宮崎駿、今敏、岩井俊二だよ。」

この回答にはびっくりした。
だって、かれらの音楽性から、てっきりOne OK RockとかSpyairとかの名前が挙がるものと思っていたから。
映画にしても、宮崎駿はともかくとして、他にはドラゴンボールとかNarutoあたりが挙がるものと思っていた。
この予想以上にマニアックな日本通ぶりにはひたすら驚かされるばかり。
ここに名前が挙がったアーティスト全員を深く知っている人って、日本人でも少ないんじゃないだろうか。
正直、私も日本のジャズやヒップホップにはてんで詳しくないので、存じ上げない方が何人かいた。
菊池雅章(これで「まさぶみ 」と読む)はピアニストで、日本のマイルスとも称される、日本におけるエレクトリック・ジャズのパイオニア。ピアノソロのアルバムや尺八との共演アルバムなんかも作っている。
Uyama HirotoはNujabesとのコラボレーションでも知られるマルチプレイヤー、Gomessは自閉症であることをカミングアウトしているラッパーで、独特の詩世界で知られるアーティストだ。
今敏(こん・さとし)は「Perfect Blue」「東京ゴッドファーザーズ」「パプリカ」などで知られるアニメ映画の監督。
自分の知識の無さを恥入りました。
それにしても、まさかこんな斜め上の回答が返ってくるとは思わなかった。

そのことを正直に伝えると、
「ハハハ、きゃりーぱみゅぱみゅは知ってるだろ?」とのこと。
私もたまにインド人のブログ読者(グーグル翻訳などを使って読んでくれているようだ)から「このアーティストは知らなかった!素晴らしいアーティストを教えてくれてありがとう」とか言われることがあるが、まさかインド人に日本のアーティストを教えてもらうことがあるとは。
今回名前を挙げてもらったアーティストをチェックしてみて、そのセンスの良さに恐れ入りました。
ヘヴィーロックアーティストの名前がひとつも挙がらなかったのが意外だったけど、今後はビジュアル面以外でも、彼らが影響を受けた日本のサブカルチャーの要素が出てくることがあるのだろうか。

すぐにでも日本で演奏したいと語るKraken.
その夢が一刻も早く願うことを心から願わずにはいられない。
少なくとも、ここまで日本を愛してくれている彼らが、日本でもっと有名になってほしいなあと思います。
みなさんも彼らのことを広めてくれたらうれしいよ。

それでは、また! 


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2018年09月08日

インドのインディーズシーンの歴史その5 インドロック界の大御所 Parikrama!

インドのインディーズミュージックの歴史を紐解くこの企画、第5回目にお届けするのは、第3回第4回の在外レゲエ系アーティストからインド本国に戻って、インディアンロックシーンの大御所、Parikramaを紹介します!
VH1INDIAによるインドのインディー100曲

Parikramaは「巡礼」を意味する言葉(サンスクリット語)で、今回紹介する曲は、1991年にデリーで結成された彼らが1996年に発表した、"But It Rained".
Rolling Stone India誌が2014年に発表した、過去25年で最も重要なインドのロック25曲にもランクインした曲です。
まずは聞いてみましょう。
 
アイリッシュを思わせるメロディーだが、小さな音ながらもタブラのリズムに間奏のバイオリンと、インド的な要素が感じられる楽曲だ。
これまで紹介してきたRock Machineの"Top of the Rock"とGary Lawyerの"Nights on Fire"が、それぞれVan HalenやWhite Snakeへのオマージュ的な曲だったのに比較して、誰かのコピーではない、オリジナルなサウンドの楽曲であることが分かるだろう。

この曲の歌詞は孤独や憂鬱をテーマにしている。
紛争が続くカシミール地方で、誘拐された家族たちが帰ってくることを待ちながら暮らしている人々を扱った雑誌の記事にインスパイアされて書いたものだという。

インターネット普及前夜の1996年。
インドのロックミュージシャンたちは、サウンドも歌詞のテーマも、模倣からオリジナリティーへの道を歩み始めた。
その記念碑的な一曲として、この"But It Rains"は「インドのインディーズミュージックシーンを作った72曲」の5曲めにリストアップされているのだろう。
初めてインドに行ったのはこの曲がリリースされてから1年後の1997年だったけど、その頃、インドにもこういう音楽をやっている人たちがいるなんてさっぱり気づかなかった。
デリーのカセットテープ屋のオヤジですらロックの存在そのものを知らず、街には映画音楽しか流れていなかったけど、それでもインド独自のインディーズシーンは確かにその胎動を始めていたのだった。

それでは今日はこのへんで。

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2018年09月06日

インドで最大のロックフェス!NH7 Weekender!

先日、あまりにも面白いネタだったので、インド辺境の超通好みなフェス、Ziro Festivalを紹介してしまったが、よく考えたらいきなりダモ鈴木が出演する山奥のフェスティバルを取り上げるより先に、これがインドの盛り上がってる大規模都市型フェスですよ、っていうのを紹介するべきだった。

というわけで、今回はインドの大都市を巡って開催される大型フェス、NH7 Weekenderを紹介します。
このNH7 Weekenderは、イベントプロモーターOnly Much Louder の代表、Vijay Nairがイギリスのグラストンベリーのような音楽イベントをインドでも開催したいと思ったことがきっかけで始まったフェスティバル。
第1回目は2010年にマハーラーシュトラ州プネーで開催され、そのときからグローバル洋酒企業のBacardiが冠スポンサーとなってサポートしている。
マハーラーシュトラ州はインド最大の都市ムンバイを擁する州で、プネーはムンバイから車や鉄道で4時間弱の距離にある学園都市。
学生や若者が多く、独自の音楽シーンもあるこの街は、インドでフェスを行うのにぴったりの場所だろう。
第1回は37組のアーティストが出演し、海外からはイギリスのポップロックバンドThe Magic NumbersとUKインディアンによるAsian Dub Fundation(フジロックでもおなじみ)が参加した。
その時の様子がこちら。

ちょっと戸惑いながらも盛り上がるオーディエンスが微笑ましい。

その後、毎年の開催ごとに規模を拡大してゆき、プネー以外にもデリー(郊外のノイダ)、バンガロール、コルカタ、シロンなどでも開催されるようになった。
インドを代表する都市に加え、ここでも何度もこのブログで紹介している独自の文化を持った「インド北東部」メガラヤ州の州都シロンが入っていることに、北東部の音楽カルチャーの強さをあらためて感じる。

これまでに参加した海外のアーティストは、主なものだけでMark Ronson、Mutemath、Flying Lotus、Mogwai、Basement Jaxx、Imogen Heap、Steve Vai、Megadethなど。
ジャンルも年代も非常に多様性に富んだ顔ぶれだ。
いわゆるワールドミュージック的なジャンルからも、Wailers、Rodrigo y Gabriela、Seun Kutiなどのツボを押さえたアーティストを招聘しており、さらにはTalvin SinghやTrilok Gurtu、Karsh Kaleといった海外のシーンでも活躍しているインド系アーティストも多数出演している。
もちろん、出演者の大半を占めるのはインドのアーティストで、このブログで今まで紹介してきた中でも、Su RealDemonic RessurectionBlackstratbluesReggae RajahsSka VengersAgamSandunesTejasRhythm ShawDivineParekh and SinghAditi Rameshら、多くの実力派アーティストたちがパフォーマンスした。
2017年にはコメディアンが出演するステージも設けられ、Kunal Raoも出演したようだ。

最近のフェスの様子はこんな感じ。

規模もぐっと大きくなって、オーディエンスの盛り上がりっぷりも板についてきた。

メガラヤ州シロンでは、同じイベントでも大きく雰囲気を変えて、自然の中でのビッグフェスとなる。

これ、インド版のフジロックだなあ!行きたい。。。

この様子を見る限り、インドの音楽シーンはいつまでたっても映画音楽の一強だとか言われているけれど、インディーズシーンも十分に盛り上がってるじゃないですか。
これはおそらく、日本で洋楽聴いている人があんまりいないとはいってもフジロックやサマソニのような洋楽系フェスには大勢人が集まる、みたいなのと似ている状況なんじゃないだろうか。

そう考えてみると、ドメスティックな商業的音楽シーンがメインストリームでありながらも、サブカル的シーンにも根強いファンがいる日本とインドの音楽シーンって、結構似ているような気もする。

インドにはまだまだ素晴らしいフェスティバルがたくさんあるので、また改めて紹介します!
それでは!

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goshimasayama18 at 00:35|PermalinkComments(0)フェスティバル 

2018年09月02日

日本文化に影響を受けたインド人アーティスト、エレクトロニカ編! Komorebi, Hybrid Protokol


成長著しいインドのインディーミュージックシーン(ニアリーイコール、非映画音楽シーン)で現在活躍しているアーティストたちは、いずれもがそのジャンルのパイオニア。
インドではインディーミュージックの歴史が浅く、国内にお手本となるアーティストがほぼいない状況なので、インドのミュージシャンは、必然的に海外の、とくにアメリカやイギリスのアーティストの影響を大きく受けているということになる。
このブログで取り上げているアーティストたちも、影響を受けたアーティストの話になると、欧米のミュージシャンの名前を挙げることが常で、例外的にインド人でよく名前が挙がるのはA.R.Rahmanくらい。
英語が達者なインド人たちにしてみれば、言語的にも理解しやすく、また世界の主流でもあるアメリカ、イギリスの音楽の影響を受けるのは当然のことなのだ。

アメリカ、イギリス以外の国の音楽では、K-Popも一定の人気があるようで、 Rolling Stone Indiaのような媒体にもBTSをはじめとするK-Popの情報がよく掲載されている。
そんなインドのなかで、日本のサブカルチャーもそれなりの存在感を示していて、アニメをはじめとする日本文化の影響を受けたアーティストというのも存在する。

その代表格が、その名もKomorebiというエレクトロニカ・アーティストだ。
KomorebiはTarana Marwahというカナダ出身、デリー在住の女性アーティストのソロプロジェクトで、宮崎駿をはじめとする日本のアニメやゲームなどの影響を公言している。
ビジュアルイメージに関しても、日本のいわゆる「カワイイ」カルチャーを意識しているようだ。 
Komorebi_-_Photo_credit_-_Rafique_Sayed

ジブリ的な世界観のミュージックビデオの"Time"

Midival PunditzのGrainと共作した曲"Dream"のビデオでは、インド系ドイツ人アーティストArchan Nairのイラストをフィーチャーしている。

彼女が昨年リリースした曲、"Candyland"
音楽的には、Bjork、Imogen Heap、Radiohead、ステージパフォーマンスに関してはGrimes、Lady Gaga、Madonnaにインスパイアされているそうで、日本的なポップなビジュアルイメージと叙情的なエレクトロニカ・サウンドを融合させることにより、無国籍でドリーミィな世界観を構築することに成功している。
彼女のSoundcloudでは、"Kyoto Breeze"、"Miyazaki's Dream"といった、より日本的なタイトルの曲や、このサイトでも紹介したMohini Deiや、ムンバイのブルースロックバンドBlackstratbluesのギタリストWarren Mendosaをフィーチャーした曲も聴ける。

彼女のほかにも日本に影響を受けたタイトルの曲を発表しているアーティストがいる。
コルカタを拠点に活動しているAneesh BasuとSoumajit Ghoshによるテクノ・ユニット、Hybrid Protokolが今年リリースしたこの曲のタイトルは"Tetsuo".
 
彼らに、「曲のタイトルは AKIRAの登場人物から取ったの?」と聞いたところ、そうではなく塚本晋也監督による"日本最初のサイバーパンク映画"、「鉄男」(Tetsuo the Iron Man)から取ったとのこと。
そっちのほうがよっぽどマニアックだよ! 
Chemical BrothersやUnderworld、Shpongleなどに影響を受けたという彼らのサウンドは、90年代テクノっぽいテクスチャーがあり、ダンスミュージックだけでなくリスニング・ミュージックとしても質の高いもの。

大自然の中でオーディエンス無しで40分のライブパフォーマンスを行うなんてこともしていて、まるで無人レイヴといった趣だが、自然と音楽のみというミニマルな環境がアーティストとリスナーのイマジネーションを刺激するという非常に面白い試みだ。

古い例で恐縮だが、ちょっとPink FloydのLive at Pompeiiを思い出した。
収録地はウエストベンガル州北部のシッキム州にほど近いカリンポンという町。
そう、インドのロックにはまるきっかけを作った男の一人、パサンサンが住んでいる(と思われる)町だ。

日本文化の影響を受けているアーティストはエレクトロニカのジャンルだけではなく、ロックバンドなんかもいるのだけど、長くなったのでそれはまた改めて紹介します。
エレクトロニカに関しても質の高いアーティストがゴマンといるインド。
そんな彼らを我々日本の文化が多少なりともインスパイアできていると思うととてもうれしく感じるね。

それでは、また!