2019年11月10日
あのヨギ・シン(Yogi Singh)がついに来日!接近遭遇なるか?
「あのヨギ・シンがついに来日」と言っても、この弱小ブログをかなり前から熱心に読んでいただいている方以外は、知らない人がほとんどだろう
だが、ヨギ・シンは、私にとってはU2より、レディー・ガガよりも来日が待たれていた「伝説のインド人」なのだ。
ヨギ・シンは100年近く前から世界中でその存在が報告されているインド人の占い師だ。
シク教徒と思われる「彼」は、東南アジア、オセアニア、北米、ヨーロッパ、そしてもちろんインドなど、さまざまな地域で、手品のような不思議なテクニックを使い、人の心の中を的中させて、その対価としてお金を払わせてゆく。
その時代背景や出現地域の多彩さから考えると、どうやらこの奇妙な占いを生業にしているシク教徒の国際的なグループがいるようなのである。
「彼」については以前ブログにその正体の推測を含めてかなり詳しく書いたので、興味を持った方はぜひこちらを読んでいただきたい。
詐欺師まがいと言ってしまえばそれまでだが、神出鬼没で巧みなトリックと話術を使う「彼」の存在は好奇心を駆り立ててやまない。
ヨギ・シンの出現地域はおもに英語が通じる地域に限られており、私の知る限り、ここ日本ではこれまでに「彼」との遭遇が報告されたことはなかった。
「彼」とじかに会って、その不思議な技術をまぢかで見ること、そして「彼」らについて詳しく話を聞くことは、私の悲願の一つだった。
ヨギ・シンの記事を書いてから1年が経とうとしていた2019年11月6日。
事態は大きく動き始める。
ヨギ・シンの記事は、2018年の11月に、ブログの100本目の記念として書いたものだったが、この古い記事に「イチさん」という方から、こんなコメントがついたのだ。
なんということだろう。
あの「彼」が東京にいるというのだ!
私はにわかには信じられなかった。
「彼」に会う願ってもいないチャンスだが、ブログのコメントには、イチさんの連絡先情報は何も書かれておらず、こちらからコンタクトを取ることはできない。
私はイチさんが読んでくれることを祈りつつ、コメント欄にもっと詳しい情報を知りたいという旨の返信を書いた。
すると翌日、イチさんが、詳細な遭遇の様子を報告してくれた。
おそらく、これが日本初のヨギ・シン遭遇記である。
つづきはこちら
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凡平自選の2018年度のおすすめ記事はこちらからどうぞ!
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だが、ヨギ・シンは、私にとってはU2より、レディー・ガガよりも来日が待たれていた「伝説のインド人」なのだ。
ヨギ・シンは100年近く前から世界中でその存在が報告されているインド人の占い師だ。
シク教徒と思われる「彼」は、東南アジア、オセアニア、北米、ヨーロッパ、そしてもちろんインドなど、さまざまな地域で、手品のような不思議なテクニックを使い、人の心の中を的中させて、その対価としてお金を払わせてゆく。
その時代背景や出現地域の多彩さから考えると、どうやらこの奇妙な占いを生業にしているシク教徒の国際的なグループがいるようなのである。
「彼」については以前ブログにその正体の推測を含めてかなり詳しく書いたので、興味を持った方はぜひこちらを読んでいただきたい。
詐欺師まがいと言ってしまえばそれまでだが、神出鬼没で巧みなトリックと話術を使う「彼」の存在は好奇心を駆り立ててやまない。
ヨギ・シンの出現地域はおもに英語が通じる地域に限られており、私の知る限り、ここ日本ではこれまでに「彼」との遭遇が報告されたことはなかった。
「彼」とじかに会って、その不思議な技術をまぢかで見ること、そして「彼」らについて詳しく話を聞くことは、私の悲願の一つだった。
ヨギ・シンの記事を書いてから1年が経とうとしていた2019年11月6日。
事態は大きく動き始める。
ヨギ・シンの記事は、2018年の11月に、ブログの100本目の記念として書いたものだったが、この古い記事に「イチさん」という方から、こんなコメントがついたのだ。
短いながらも、衝撃的な言葉が並んでいる。いま東京丸の内で会いました。丸めた黄色い紙を使っていました。8000円支払いました。あの人は何者だろうとググってここに辿り着きました。
なんということだろう。
あの「彼」が東京にいるというのだ!
私はにわかには信じられなかった。
「彼」に会う願ってもいないチャンスだが、ブログのコメントには、イチさんの連絡先情報は何も書かれておらず、こちらからコンタクトを取ることはできない。
私はイチさんが読んでくれることを祈りつつ、コメント欄にもっと詳しい情報を知りたいという旨の返信を書いた。
すると翌日、イチさんが、詳細な遭遇の様子を報告してくれた。
おそらく、これが日本初のヨギ・シン遭遇記である。
昨日(11月6日)13時30分ごろ、私は友人と東京駅の近くでランチを済ませた後、リモコンの電池を買うために有楽町ビックカメラに行き、それから職場(丸の内)に戻ろうと国際フォーラムの横を歩いていると、50歳くらいのスーツを着たインド人にexcuse meと呼び止められました。私は道でも訊かれるのだろうと思ったところ、「あなたの眉間からエナジーが溢れている、正直な人だ、でもネガティブに考えると事態は悪い方に行く、ポジティブに考えるように」とアドバイスを受けました。私は転職したてなので貴重なアドバイスだと思って、感謝を伝えると、彼はパンジャブ出身であり、ヨガを勉強していると話してくれました。何を今成し遂げたいか、と訊かれたので転職したてなので新しい仕事でうまく行くと好いと思っている旨話すと、彼は黄色い小さい紙を黒革の財布から取り出し、何か書いて丸め、私に握らせました。そして彼はブルー以外で私の好きな色を尋ね、また10から20までの数字で好きな数字を選ぶように云いました。私はイエローかグリーン、祖母の命日の13、と答えると、彼は色は一つを選べ、と云いました。私はグリーンと答えました。
パンジャーブ出身。ヨガをしている。
「彼」に間違いない。
シク教徒はパンジャーブ州に多く、「ヨギ」とはヨガ行者を意味する言葉だ。
「あなたはラッキーな顔をしている」ではなく、「あなたの眉間からエナジーが溢れている」云々という言葉や、ブルー以外で好きな色を選ばせるということ、10〜20という条件のなかで好きな数字を選ばせるというのは新しいパターンだ。
私は高鳴る鼓動を感じながら、イチさんからの報告を読み進めた。
「彼」に間違いない。
シク教徒はパンジャーブ州に多く、「ヨギ」とはヨガ行者を意味する言葉だ。
「あなたはラッキーな顔をしている」ではなく、「あなたの眉間からエナジーが溢れている」云々という言葉や、ブルー以外で好きな色を選ばせるということ、10〜20という条件のなかで好きな数字を選ばせるというのは新しいパターンだ。
私は高鳴る鼓動を感じながら、イチさんからの報告を読み進めた。
彼は私の手から丸めた紙を取ると、それを開き、そこにはgreen 13と書かれていました。何が起こるのか予測していなかったので、私はそこにすり替えの余地があったのか確認はしていませんでしたし、彼の動作を正確には記憶していません。私が驚くと彼は黒革の財布をひろげ、そこには古い写真や多数の黄色い紙など入っていましたが、そこにお金を入れるように私に言いました。彼はバンクーバーに行かねばならないのでその為だと云っていました。私はズボンの後ろポケットに手を入れ、ランチで一万円札で払ったお釣りの紙幣のうち、いちばん外側にあった5千円札を彼の財布に入れました。触ったのが千円札ならよかったのに、と少し後悔しました。彼は次に私のパートナーの頭文字を云うよう命じました。私はWと答えました。妻は中国系アメリカ人であり本名では頭文字はSだったので、私は本名か通名かで違うと云うと、彼は「そうだろう、本名を云いなさい、だから混乱したんだ」と云いました。実は私の妻は今年7月に他界しており、私はその旨彼に伝えると、そうか、彼女は現世に未練があり、まだここにいる、と云いました。彼は、私にはMの頭文字の女性二人が現れ、一人は悪い方に、もう一人は良い方に私に作用する、と云いました。一人は何となく心当たりがあるといえばありますが、良い方か悪い方かは見当つきません。彼はこれらの会話中もずっと小さな紙にメモを取ったりしており、そのうち一枚の紙を丸めて私に握らせました。私は14時15分から会議があったので、そろそろ行かねばならないと彼に伝えると、彼は予め書いてあった10項目の願望の中から重要なものを3つ選べ、あと3つの花の名前から好きなものを選べ、と云い、私は仕事の成功、家族の平安、子供の幸せ、あとroseを選ぶと彼は私が握っていた紙を開くように、と云いました。そこにはrose 2と書いてあり、彼はその2は子供の数だ、と云いました。この時は絶対にすり替えが起こらないよう、私は手の中の紙に注意を払っていました。(子供は2人です)私は会議に行かねばならなかったので、礼を云ってそこを去ろうとすると、彼はバンクーバーに行かねばならないので3万円払え、このお金は将来、何倍にもなって私に返ってくる、と云いました。私は3万円も持ってないと答えると、そんな筈はないと彼は云いました。(実は定期入れの中に2万円くらい入っていました)面倒だった私は、ランチのお釣りの8千円のうち、残りの3千円を彼の黒革の財布に入れると、彼は自分の顔を覚えておくように、と云い、少し見つめ合った後、彼はそこを去りました。私は14時15分からの会議の後、似た経験のある人はいないか調べたくなり、ネットで検索して貴ページに辿り着いたものです。占い詐欺だったのかもしれませんが、日本において英語であの遣り取りをするのは決して容易ではないと思われ、割には合わないと思います。以上、ご参考になれば。
なんという興味深い報告だろう。
読み終わった私は興奮を抑えることができなかった。
いつもながらの鮮やかな手口も見過ごせないが、何よりも「彼」が日本向けにその話術をアレンジしてきていることに興味を惹かれた。
海外の事例では、自分の所属する教団や慈善団体への寄付としてお金を請求するパターンが多いようだが、今回は「バンクーバーに行かねばならないので3万円払え、このお金は将来、何倍にもなって返ってくる」 と発言している。
寄付文化が一般的でない日本では、馴染みのない団体への寄付を募るよりも、単純に困っていることを訴えた方が効果的だろう。
それに、「このお金は将来何倍にもなって返ってくる」という言葉もよく考えられている。
このフレーズには、現世利益的であるだけではなく、言外に金銭に対する超自然的な力を持っていることを匂わせ「もし払わなかったらこの何倍もの経済的損失があるかもしれない」という感情を起こさせる。
あくまでも聞き手が勝手に思うことであって、まったく脅迫めいたことは言っていないというのもポイントだ。
さらに言えば、丸の内という場所のセレクトも的確である。
イチさんも指摘している通り、英語で占いを行うヨギ・シンは、英会話が苦手な人が多い日本では、なかなか商売を行うことは難しいだろう。
東京が国際的な大都市でありながらも、これまで「彼」との遭遇が報告されてこなかったのは、物価の高さ(最近はそうでもないようだが)や、彼の拠点となるパンジャーブ人コミュニティーが発展していないためだけでなく、「英語があまり通じない」という理由があったからではないかと思う。
ところが、大企業の多い丸の内なら、国際的なビジネスマンも多く、占いだけでなくスピリチュアルな内容の会話にも応じられる高い英語力が期待できる。
裕福な人も多いだろうから、丸の内は彼らにとって、東京のなかでもかなり「客筋が良い」街と言えるだろう。
渋谷や新宿ほどごみごみしておらず、声をかけるのに適度なスペースがあるのも良い。
イチさんの報告を最初に読んだ時、占い師なのに伝統的な格好ではなくスーツ姿だというのを意外に感じたが、この街に溶け込み、怪しまれないためにはスーツ姿が最適だ。
ヨギ・シンはここ日本でも高い情報収拾能力と適応力を発揮しているようだ。
在日パンジャーブ人コミュニティーとも繋がっているのだろうか。
イチさんからの報告を読んで、私は一刻も早く丸の内に行きたくて仕方がなかった。
お昼時に改めてお礼を書き込むと、イチさんからさらなる驚くべきコメントがあった。
読み終わった私は興奮を抑えることができなかった。
いつもながらの鮮やかな手口も見過ごせないが、何よりも「彼」が日本向けにその話術をアレンジしてきていることに興味を惹かれた。
海外の事例では、自分の所属する教団や慈善団体への寄付としてお金を請求するパターンが多いようだが、今回は「バンクーバーに行かねばならないので3万円払え、このお金は将来、何倍にもなって返ってくる」 と発言している。
寄付文化が一般的でない日本では、馴染みのない団体への寄付を募るよりも、単純に困っていることを訴えた方が効果的だろう。
それに、「このお金は将来何倍にもなって返ってくる」という言葉もよく考えられている。
このフレーズには、現世利益的であるだけではなく、言外に金銭に対する超自然的な力を持っていることを匂わせ「もし払わなかったらこの何倍もの経済的損失があるかもしれない」という感情を起こさせる。
あくまでも聞き手が勝手に思うことであって、まったく脅迫めいたことは言っていないというのもポイントだ。
さらに言えば、丸の内という場所のセレクトも的確である。
イチさんも指摘している通り、英語で占いを行うヨギ・シンは、英会話が苦手な人が多い日本では、なかなか商売を行うことは難しいだろう。
東京が国際的な大都市でありながらも、これまで「彼」との遭遇が報告されてこなかったのは、物価の高さ(最近はそうでもないようだが)や、彼の拠点となるパンジャーブ人コミュニティーが発展していないためだけでなく、「英語があまり通じない」という理由があったからではないかと思う。
ところが、大企業の多い丸の内なら、国際的なビジネスマンも多く、占いだけでなくスピリチュアルな内容の会話にも応じられる高い英語力が期待できる。
裕福な人も多いだろうから、丸の内は彼らにとって、東京のなかでもかなり「客筋が良い」街と言えるだろう。
渋谷や新宿ほどごみごみしておらず、声をかけるのに適度なスペースがあるのも良い。
イチさんの報告を最初に読んだ時、占い師なのに伝統的な格好ではなくスーツ姿だというのを意外に感じたが、この街に溶け込み、怪しまれないためにはスーツ姿が最適だ。
ヨギ・シンはここ日本でも高い情報収拾能力と適応力を発揮しているようだ。
在日パンジャーブ人コミュニティーとも繋がっているのだろうか。
イチさんからの報告を読んで、私は一刻も早く丸の内に行きたくて仕方がなかった。
お昼時に改めてお礼を書き込むと、イチさんからさらなる驚くべきコメントがあった。
実は私はインドとは縁浅からぬものがあり、大学の卒業旅行はインド、仕事もインドと深い関わりがあったこともあり、数年前にはインド人に騙されて、相当に嫌な思いをしたこともあります。アガスティアの葉を自身で経験したインド駐在員からは、あれは絶対に本物だ、と、そう信じるべき理由も含め聞いたこともあり、今回のことはどう理解すべきか正直迷っています。あの人通りの中から、私を見つけて話しかけて来た、あのインド人、まったくの偶然とも思えないのですよ。
と書き込んで、オフィスに戻る途中、私が会ったインド人とは別のターバン巻いたインド人が、インド人の通行人に例の占いをしてるのを発見しました。写真撮りました。よかったら二重橋前に昼に来れば会えますよ!ということで、やはりインチキだった模様。写真のターバンの人物は、私の八千円とは違う人物です。このターゲットのインド人はこの後、走って逃げてました。
なんと、おそらく日本で初めてであろうヨギ・シンとの遭遇報告だけでなく、「彼」の写真も撮影したというのだ。
しかも、「彼」は一人ではなかった。
イチさんが前日に出会った50歳くらいの男と、それとは別のターバンの男の、少なくとも2人が東京に来ている!
仮に、イチさんが出会ったほうを「ヨギ・シン1」、ターバンのほうを「ヨギ・シン2」と呼ぶことにする。
タフなネゴシエーションをすることで知られるインド人が走って逃げ出したということにも、ただならぬものを感じる。
世界中の報告事例(おもにインド人以外によるものが多い)では、「彼」らから暴力や脅迫めいた気配を感じたとされるものはなかった。
逃げ出したインド人は、「彼」から、同じ文化圏で育った者だけが感じられる何か超自然的な脅威を感じたのだろうか。(ただ急いでいただけの可能性もあるが)
これが、イチさんが撮影に成功した「ヨギ・シン2」の写真である。


右側がインド人を相手に占いを行なっている「ヨギ・シン2」だ。
ターバンを巻いたスーツ姿の男性のヒゲには白髪が多く、少なくとも50歳は超えているように思える。
ターバンは言うまでもなくシク教徒のシンボルで、彼がまぎれもなく「ヨギ・シン」であることの証明だ。
(最近はターバンを巻かないシクの男性も多いので、「ヨギ・シン1」がシク教徒でないということにはならない)
よく見ると、財布のようなものを手にして、2枚目ではペンを持っているのが分かる。
これは、イチさんのコメントにある「古い写真や多数の黄色い紙」 が入っていたという財布と同じものだろう。
2枚目のペンは、「彼はこれらの会話中もずっと小さな紙にメモを取ったりしており」という報告と合致する。
2枚目の写真は、もとの画像をかなり拡大したものなのだが、2枚とも絶妙な角度や粗さで「彼」の顔をうかがい知ることができない。
このミステリアスさがさらなる好奇心を刺激する。
(念のためお伝えしておくと、イチさんからは顔に目線を入れることを勧められたのだが、角度や画質から明確に個人を特定できるものではないと判断して、「彼」と思われる人物についてはそのまま掲載することにした)
イチさんは「やはりインチキだった模様」と書いているが、これを完全に「インチキ」と呼んでよいのかどうか、私には判断できない。
ご夫人を亡くし、転職したばかりの局面で、これまで様々な縁があったインドの占い師に偶然声をかけられたイチさんが、そこに何かを感じたということも、その直後に別の占い師が同じトリックをしているのを見かけてやはりインチキだと思ったということも、十分に理解できる。
心の中を紙に書いて的中させるトリックは、同じことをマジシャンがやっているのを見たことがあるので、なんらかのテクニックを使えばできることなのだろう。
だが、だからといって彼をインチキだと言ってしまったら、科学的な根拠のない占いは、全て詐欺ということになってしまう。
あのサイババも、彼が手からビブーティー(聖灰)を出すトリックを暴いた映像が公開されたことがあったが、それでも彼のことを崇拝する信者が減ったようには思えない。
もし、「彼」がトリックを使って人を騙し、お金を取ることしか考えていなかったとしても、「彼」のテクニックや話術には、人の心に強い印象を残す、極めて洗練された何かがあることは間違いない。
「真実」ではないかもしれないが、完全に「偽り」だと言うことができない領域に、ヨギ・シンはいる。
それは例えば、プロレスが純粋な格闘技ではないとしても、それでもなお、そこには見る人の心を強く動かす何かがあるというのと、よく似ている。
イチさんが「ヨギ・シン1」と遭遇したのが水曜日、「ヨギ・シン2」を目撃したのが木曜日だ。
この時点で、私は週末になったら丸の内にヨギ・シンを探しに行くことを決意していた。
かみさんは訳のわからないインド人にうつつを抜かす私を不気味そうに見ているが、構うことはない。
長年の間、ずっと会いたかった「彼」、いつどこに行けば会えるのかけっして分からなかった「彼」、そして、日本に来ることはまずないだろうと思っていた「彼」が東京に来ているのだ。
こんなチャンスは二度とない。
そして、ヨギ・シン捜索を翌日に控えた金曜日には、Facebookのページに、また別の方からこんなコメントが寄せられた。
しかも、「彼」は一人ではなかった。
イチさんが前日に出会った50歳くらいの男と、それとは別のターバンの男の、少なくとも2人が東京に来ている!
仮に、イチさんが出会ったほうを「ヨギ・シン1」、ターバンのほうを「ヨギ・シン2」と呼ぶことにする。
タフなネゴシエーションをすることで知られるインド人が走って逃げ出したということにも、ただならぬものを感じる。
世界中の報告事例(おもにインド人以外によるものが多い)では、「彼」らから暴力や脅迫めいた気配を感じたとされるものはなかった。
逃げ出したインド人は、「彼」から、同じ文化圏で育った者だけが感じられる何か超自然的な脅威を感じたのだろうか。(ただ急いでいただけの可能性もあるが)
これが、イチさんが撮影に成功した「ヨギ・シン2」の写真である。


右側がインド人を相手に占いを行なっている「ヨギ・シン2」だ。
ターバンを巻いたスーツ姿の男性のヒゲには白髪が多く、少なくとも50歳は超えているように思える。
ターバンは言うまでもなくシク教徒のシンボルで、彼がまぎれもなく「ヨギ・シン」であることの証明だ。
(最近はターバンを巻かないシクの男性も多いので、「ヨギ・シン1」がシク教徒でないということにはならない)
よく見ると、財布のようなものを手にして、2枚目ではペンを持っているのが分かる。
これは、イチさんのコメントにある「古い写真や多数の黄色い紙」 が入っていたという財布と同じものだろう。
2枚目のペンは、「彼はこれらの会話中もずっと小さな紙にメモを取ったりしており」という報告と合致する。
2枚目の写真は、もとの画像をかなり拡大したものなのだが、2枚とも絶妙な角度や粗さで「彼」の顔をうかがい知ることができない。
このミステリアスさがさらなる好奇心を刺激する。
(念のためお伝えしておくと、イチさんからは顔に目線を入れることを勧められたのだが、角度や画質から明確に個人を特定できるものではないと判断して、「彼」と思われる人物についてはそのまま掲載することにした)
イチさんは「やはりインチキだった模様」と書いているが、これを完全に「インチキ」と呼んでよいのかどうか、私には判断できない。
ご夫人を亡くし、転職したばかりの局面で、これまで様々な縁があったインドの占い師に偶然声をかけられたイチさんが、そこに何かを感じたということも、その直後に別の占い師が同じトリックをしているのを見かけてやはりインチキだと思ったということも、十分に理解できる。
心の中を紙に書いて的中させるトリックは、同じことをマジシャンがやっているのを見たことがあるので、なんらかのテクニックを使えばできることなのだろう。
だが、だからといって彼をインチキだと言ってしまったら、科学的な根拠のない占いは、全て詐欺ということになってしまう。
あのサイババも、彼が手からビブーティー(聖灰)を出すトリックを暴いた映像が公開されたことがあったが、それでも彼のことを崇拝する信者が減ったようには思えない。
もし、「彼」がトリックを使って人を騙し、お金を取ることしか考えていなかったとしても、「彼」のテクニックや話術には、人の心に強い印象を残す、極めて洗練された何かがあることは間違いない。
「真実」ではないかもしれないが、完全に「偽り」だと言うことができない領域に、ヨギ・シンはいる。
それは例えば、プロレスが純粋な格闘技ではないとしても、それでもなお、そこには見る人の心を強く動かす何かがあるというのと、よく似ている。
イチさんが「ヨギ・シン1」と遭遇したのが水曜日、「ヨギ・シン2」を目撃したのが木曜日だ。
この時点で、私は週末になったら丸の内にヨギ・シンを探しに行くことを決意していた。
かみさんは訳のわからないインド人にうつつを抜かす私を不気味そうに見ているが、構うことはない。
長年の間、ずっと会いたかった「彼」、いつどこに行けば会えるのかけっして分からなかった「彼」、そして、日本に来ることはまずないだろうと思っていた「彼」が東京に来ているのだ。
こんなチャンスは二度とない。
そして、ヨギ・シン捜索を翌日に控えた金曜日には、Facebookのページに、また別の方からこんなコメントが寄せられた。
一時間前、有楽町で話しかけられました。私も、話しかけられた後気になり、ブログにたどり着きました。コメントされていた方と同じく、スーツのインド人でした。話された内容もコメントの方と同じく片方の女性はどうのとの内容で、ラッキーナンバーと好きな色を聞かれ、当てられました。手品としても価値があったと思い、1000円渡したところ、5000円欲しい!と言われ、結局断り握手して帰りました。帰り道、財布を見てみると、現金の所持金がちょうど渡したのも含めて5000円だったので驚きました。危険な感じは全くありませんでした。メンタリストダイゴとかテレビで見ててやらせだろとか思っていたので、実際自分が当てられてびっくりしています。ブログを拝見して、もっと真剣に聞いてみれば良かったと後悔しております。是非体験してみてください。その際はup 楽しみにしてます。ちなみに国際フォーラム出入口、グレーのスーツです。
「ヨギ・シン1」と思われる人物との遭遇レポートだ!
「片方の女性はどうの」というのは、イチさんの報告にあった「Mの頭文字の女性二人が現れ、一人は悪い方に、もう一人は良い方に私に作用する」と同じ言葉だろう。
国籍を問わず、Mから始まる名前は多い。
これも誰にでも当てはまる、じつによくできた名文句だ。
「彼」はイチさんに対しても、今回報告してくれたNさんに対しても、所持金をほぼぴたりと当てている。
最初に5,000円を出したイチさんには30,000円といい、1,000円を出したNさんには5,000円と言っているから、最初に出した金額の5〜6倍を言うことにしているのだろうが、これを瞬時に自然に言えるということは、この「彼」がかなり話術に長けているということがうかがえる。
Nさんがコメントしてくれた時刻から考えると、「彼」との遭遇は金曜日の午後4時から5時くらいの時間帯だったようだ。
「彼」らが丸の内から有楽町のエリアで、水、木、金と3日間にわたって活動をしていたことは間違いない。
「彼」は確実に東京にいる。
待ってろよ、ヨギ・シン。
(つづく)
「片方の女性はどうの」というのは、イチさんの報告にあった「Mの頭文字の女性二人が現れ、一人は悪い方に、もう一人は良い方に私に作用する」と同じ言葉だろう。
国籍を問わず、Mから始まる名前は多い。
これも誰にでも当てはまる、じつによくできた名文句だ。
「彼」はイチさんに対しても、今回報告してくれたNさんに対しても、所持金をほぼぴたりと当てている。
最初に5,000円を出したイチさんには30,000円といい、1,000円を出したNさんには5,000円と言っているから、最初に出した金額の5〜6倍を言うことにしているのだろうが、これを瞬時に自然に言えるということは、この「彼」がかなり話術に長けているということがうかがえる。
Nさんがコメントしてくれた時刻から考えると、「彼」との遭遇は金曜日の午後4時から5時くらいの時間帯だったようだ。
「彼」らが丸の内から有楽町のエリアで、水、木、金と3日間にわたって活動をしていたことは間違いない。
「彼」は確実に東京にいる。
待ってろよ、ヨギ・シン。
(つづく)
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goshimasayama18 at 14:07│Comments(2)│ヨギ・シン
この記事へのコメント
1. Posted by おみやさん 2019年11月12日 16:27

きっといいことがあると思い、結構寄付をしましたが、良いことがある気がします。
2. Posted by 軽刈田 凡平 2019年11月12日 16:51
おみやさん、コメントありがとうございます!
やはり出没はこのエリアですね…。
ポジティブにとらえてもらえてうれしいです(私が言うのもなんですが…)
やはり出没はこのエリアですね…。
ポジティブにとらえてもらえてうれしいです(私が言うのもなんですが…)